CHARLIE PARKER/BIRD-THE SAVOY RECORDINGS(MASTER TAKES)

muyubyou2008-02-22

名盤JAZZ 25選~Historical Albums of The 20th Century チャーリー・パーカー・オン・サヴォイ~マスター・テイクス

名盤JAZZ 25選~Historical Albums of The 20th Century チャーリー・パーカー・オン・サヴォイ~マスター・テイクス

『ある日チャーリー・パーカーに目覚めました』(バード命、女24歳)「皆バードが凄いって言うから聞いてみたけど全然ピンと来なくて棚の奥底に眠らせていたんだけど、ハード・バップやらいろいろ聞いて数年、ある日突然聞いてみたらビビっときた」(ドーハム流、男28歳)『やっと来ました!』(テイク・ファイブ、男35歳)『神!』(ルイルイ、男56歳)
というドコゾの怪しげな悪徳商品販売CMの如くチャーリー・パーカー(以下バード)はJAZZリスナーにとって登竜門的存在で新興宗教的存在で『目覚める』存在なのである。コルトレーンを遥か遠くへ吹き飛ばすのである。ある者は物置小屋へ仕舞いこみ、運良きモノは数年後聞くかもしれないし、運悪きものはカミさんに処分され、ばか者はいきなりディスク・ユニオンへ売り飛ばす。「神様」の触れ込みで誰しも1枚手に取るが、その後の運命は神のみぞ知る。例えばカインド・オブ・ブルーやワルツ・フォー・デビィのような感動を絵に描いたようなゲージュツタイプやセンチメンタル・ジャーニーやテイク・ファイヴのような直情タイプと違い感動は遥か彼方からやって来る。願わくばその感動はバードの全盛期(1945〜1950)のサヴォイやダイアルに残された音源から得るのが望ましい。聞き易さから言ってこのサヴォイのマスター・テイク集はプレイ内容が不安定なダイアル盤(逆にそれが魅力なのは疑いようも無いが)よりもバードのインプロの凄みが全曲に渡って完璧に網羅されている。急進的な速度と変幻自在なアルトの響き。どの曲も2〜3分。酔っ払って聞くWARMING UP A RIFFの格好良さったら、無い。