ALEXANDER VON SCHLIPPENBACH'S GLOBE UNITY ORCHESTRA/GLOBE UNITY 67 & 70

Globe Unity 1967-70

Globe Unity 1967-70

非現実的な音、現実的な音の歪み。真っ当な音符から漏れた音。それらを純粋に抽出し、多人数で放出する機械仕掛けのオーケストラ。露骨な図形楽譜の非人間的実験性と原始的ビッグ・バンを体験するかのような生命感。対象性をも狂わす音像。1966年発表のGLOBE UNITYは既にフリー・ジャズの古典ではあるが、これはそれに少し規模を増やし踏襲させたもの(67年)、より大規模な編成(ハン・ベニンクやデレク・ベイリーの参加)により発展させたもの(70年)。シュリッペンバッハはピアニストでありながら、マイルス・デイヴィスのようにコンダクターでもあった。そしてGLOBE UNITYはその後の発展を経て現在も尚進行形で存在する。