MAURO PELOSI/LA STAGIONE PER MORIRE

muyubyou2007-11-10

人生には五度の死に至る季節があるとかないとか。例えばむさくるしい思春期も早々に初めて女子に告白し玉砕した時、消化不良な第3のビールを飲んだときのようなモラトリアム終焉前の幾許かのひととき。生まれた時、死ぬ時。そしてマウロ・ペロシを聴いている時である。嘗てイタリアのニック・ドレイクと呼ばれたその繊細性は今聞いてもイタリア特有のラヴ・ロック的メロトロンが逆作用なダウナー感を残し、単純なフォーク・ソングのはずがパティ・ウォーターズ的狂気を孕み、挙句の果ては題が『死に至る季節』。今も尚、世にいう絶望ミュージック最前線に君臨。
アラン・ソレンティの1st,2ndと共にこの時期の珈琲のお供に是非。